世界で平戸だけの花「シシキカンアオイ」

シシキカンアオイ②

平戸で最も貴重な植物は?と問われると、最初に名前が挙がるのがこのシシキカンアオイです。
ウマノスズクサ科の多年草で、世界中では平戸でしか見ることができない、いわゆる平戸特産種。

よく知られているイトラッキョウ(ユリ科)も平戸特産種ですが、
これよりもはるかに生育している数が少なく、我国でも最も絶滅が危惧されている植物(絶滅危惧ⅠA類)の一つです。

そのため法律により採取が禁止されていて、違反すると罰則(懲役や罰金刑)が科せられます。
これからも大事な平戸の財産として未来へ引き継いでいきたいものです。
 
 
 

シシキカンアオイは漢字では<志々伎寒葵>と表記されます。
地元では一般的には「志々伎」を「シジキ」と濁って発音するのですが、「シシキカンアオイ」が正式名称となっています。
インターネット上の一部の記事には「シジキカンアオイ」という表記も見られますが、
今年発行された環境省の「レッドデータブック2014 植物Ⅰ(維管束植物)」(環境省編)では、執筆者(植物学者)の方がこの植物の名称としてはシシキカンアオイが正式なものであり、「原記載ではシシキカンアオイとなっており、シジキカンアオイはその後の誤植と思われ、不適当である」と記しています。
ですから、この記事においてもシシキカンアオイとしています。

地元の人にとってはシジキの方が馴染むのでしょうけどね。

シシキカンアオイ①

シシキカンアオイ④

シシキカンアオイ⑤

シシキカンアオイ⑥

2015-06-22 | Posted in 平戸歳時記Comments Closed 

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