平戸を代表する植物「シマシャジン」
平戸を代表する植物の一つ「シマシャジン」をご紹介します。
海岸近くの斜面などに生える高さ10~40cmの多年草。秋、紫がかった釣鐘型の花をつけます。
この植物は国内では平戸島の南部と五島列島の福江島でしか見ることができません。外国では韓国の済州島などの島嶼に分布。
平戸産のシマシャジンとともに福江島のシマシャジンの写真も載せていますが、この両者、雰囲気が随分違います。平戸産のは草丈が30cmを超えるほどに生長しますが、福江島産のはせいぜい10数㎝しかありません。福江島産のシマシャジンは生育地が海岸部であるため、海からの強い風の影響によるものと思われます。
最近、平戸のシマシャジンは極めて危機的な状態にあります。平戸のシマシャジンの生育地である草原は、はるか昔から地域の方たちが草刈りや火入れなどの手入れをすることで成り立ってきましたが、近年、過疎化や住民の高齢化で十分な手入れができなくなり、草原とともにこの草原に生育している貴重な植物もその姿を消しつつあります。
2014-10-14 | Posted in 平戸歳時記 | Comments Closed