美しい淡紅色の花「チョウセンニワフジ」
平戸の植物を語る場合にどうしても外せないものの一つにチョウセンニワフジがあります。
マメ科の落葉小低木で高さが30~60cm。5月の中・下旬に美しい淡紅色の花を咲かせます。
枝が非常に細いこともあって、少しの風でもすぐ揺れてしまい、写真を撮るのに苦労します。
その名のとおり朝鮮半島や中国大陸に分布し、日本では九州北部の三県(長崎県、佐賀県、大分県)で見ることができます。長崎県では対馬と平戸に生育しますが、対馬では極めて狭い範囲にごく僅かが残っているだけですが、平戸の生育地では国立公園区域内であるとともに国の天然記念物指定地でもあるせいでしょうか、比較的たくさんの個体を見ることができます。
また、チョウセンニワフジの仲間(コマツナギ属)でこれよりやや大型のニワフジが長崎市近辺の岩場数か所に生育しています。この両者を写真で比較してみました。
(長崎市のニワフジ3枚)
たしかにニワフジが全体的に大型ではありますが、写真で花を見比べた限りでは決定的な違いがよく分かりませんでした。
さらに対馬のチョウセンニワフジと平戸産チョウセンニワフジとの比較も試みましたが、対馬を訪れたときには既に花が終わった後でした。枝葉の写真を撮ってきましたが、平戸のものとは若干雰囲気が違うような気もします。いずれにしても、平戸産チョウセンニワフジと対馬産チョウセンニワフジ、長崎市近辺のニワフジ、さらには他県のチョウセンニワフジとニワフジとの比較検討についても機会をみて挑戦してみたいと思います。
(対馬のチョウセンニワフジ)
2016-06-03 | Posted in 平戸歳時記 | Comments Closed