平戸の秋の七草「キキョウ」
今日ご紹介する秋の七草は、
「キキョウ(桔梗)」(キキョウ科の多年草)です。
さて、秋の七草というのは、山上憶良が万葉集の歌で選定し今に至っています。
「秋の野に 咲きたる花を
指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花
萩の花 尾花葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌(あさがお)の花」
万葉集 山上憶良(やまのうえのおくら)
この山上憶良が万葉集で詠んだ秋の七草の中の「あさがおの花」がこのキキョウのことだとされています。
花の時期は6月下旬から9月上旬。
長崎県では7月中旬から8亜月上旬にかけてが、花のピークのようです。どちらかと言えば夏の花に思えてしまいます。
暦の上では、立秋が8月初旬ですから、8月に咲く花であっても秋の花といってもいいのでしょうが、6月や7月に咲くとなるとやはり秋の七草というにはやや不自然かもしれません。
ただし、山上憶良の時代は、気候が今とは違っていたかもしれませんが。
桔梗は日当たりの良い草原に生えます。しかしこの花も最近では草原の減少とともに目にする機会が少なくなりつつあります。
平戸では多くありませんが、海岸近くの草地で今でも見ることができます。
2014-09-10 | Posted in 平戸歳時記 | Comments Closed